「まったく、悪い女だな、君は……こんな風に誘ってきて」
「小さい体……肩も腕も……唇までも……」
「入倉に恋している男のキス、味わってみたらいい」
「絶対に手離さない。今度こそ、なにがあっても」
「ヴィーの血の匂いは……ダメだな」
「俺がいてほしいときは言ってくれ。理由は聞かない」
「――言っただろ、俺を頼れって」
「僕がほしいのは――君だけなんだ」
「俺が必ず守る。もう、お前を離したくない」
「……私は、あなたに殺された前世の記憶があります」