作品情報

脱走秘匿姫は白銀王太子に甘くやさしく囲われる

「……奥の奥まで僕に染まってしまえばいいよ」

あらすじ

「……奥の奥まで僕に染まってしまえばいいよ」

黒髪碧眼の王家で、ただ一人赤髪赤目の王女リゼリア。彼女は母国の秘匿とされ、薄暗く窓もない塔に長年幽閉されていた。唯一の楽しみは、給仕人が教えてくれる『白銀の鎧、勇猛果敢な辺境伯』の武勇伝。隣国にいるという彼の活躍を聞きながら、幼いころ助けてくれた恩人の姿を重ねていたのだった。やがて外界を夢見る彼女は、秘密の抜け道を使い塔の脱出に成功する。追手に捕まった給仕人を助けるため隣国を目指すと、国境には白銀の髪に鎧兜を付けた神々しい男性がいて――サンドローベル王国恋物語、第二弾!

作品情報

作:桜旗とうか
絵:史歩

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 プロローグ
 夜が深くなっても、部屋に響く水音は途絶えることがなかった。
「っあ……あぁっ……」
 膣内で大きく膨らんだ雄がどくどくと欲望を吐き出す。お腹の、深い場所で吐精され、子宮口にぐりぐりと擦りつけられる。
「は……っあ……フォーガス……」
 汗が額から頬へ流れ、シーツに染みを作った。
 濡れた肌が彼の肌に吸い付き、離れたがらない。でも、少し休ませてほしかった。
「まだ君がほしい……リゼリア」
 うつ伏せにされて腰を高く上げられ、崩れないように掴まれたまま、彼が声を零す。甘い吐息に混ざる声の切なさに、何度首を縦に振っただろう。
「でも、もう……本当に……」
「つらいかい……?」
 背後から伸ばされた手が胸を揉みしだく。胸先をきゅうっと摘まんで、硬く尖る肉粒を指の腹で擦られた。
「あぁっ……、あ、だめ……触っちゃ……」
 胸から与えられる快感につられて膣壁が蠢く。挿入されたままの肉塊を締めつけて、物欲しげに彼を誘った。
「どうしてもつらいなら、ここでちゃんとやめるよ」
 身体を横に向けられ、緩く律動される。
「んあぁっ……、ふ……んっぅ……!」
 この日、私の知らない性感帯がいくつも花を開かせた。子宮口を強く突かれれば深い絶頂へ追い込まれる。強く天を向いて屹立する熱に背中側の壁を擦られると快感が止めどなく押し寄せてくる。そして、横を向いて抽送されると、疼く熱が溜まって耐えられなくなる。
 シーツを掴んで身体をよじった。どうにかして体勢を変えたいが、フォーガスの手が腰をそっと支えるだけで動けなくなる。
「ふ……っ、ぅ……んっく、あ、あっあ……」
 彼がなにかをしているわけではないだろう。私がただ、優しい拘束に縛られていたいだけなのだ。そして、フォーガスはそれを見抜いていて、私に意地悪な問いを投げかける。
「リゼリア、やめようか……?」
「あ……だめ……、やめないで……」
 快感に涙が零れた。目元をそっと拭われ、身体が仰向けに反される。
「いい子だね……」
 うっとりと目を細めて頬を撫でられる。その手にすり寄っていくと、強く揺すり上げられた。
「んっあ、ああ……っ!」
 身体が大きく仰け反る。びくびくと下腹部が痙攣して、足先が浮き上がった。
「なにも我慢しなくていいよ。泣いて、壊れて、僕だけしかわからなくなったって……かまわないんだ」
 脚を大きく持ち上げられて、まっすぐ熱を突き入れられる。
「ひっ、あ……あ、ああっ……深……あっ、あ……」
 ぬぷり、ずぷりと最奥を容赦なく抉られた。彼の楔は私の一番奥まで容易に届く。苦しくて息が詰まるが、何度も繰り返されるうちにその圧迫感が快感へ変わった。
「フォーガス……ああっ……は……そこ、だめ……またなにかきちゃう……」
「そのまま深く……僕を飲み込んでしまえばいい」
 ぐちゅ、ぐちゅと追い立てるように子宮口を叩かれる。びくっ、びくっと跳ねる身体を持て余しながら、快感だけを追いかけてしまう。這い上がってくるような熱さと緊張感。意識を結合部に向ければ、淫猥な行為への羞恥に感覚が研ぎ澄まされていく。
「っ……、あ、ん……く……あ、ああ……っ!」
 不自然にくねる身体が絶頂に震える。攣縮する媚壁が体内に押し込まれた欲望を強く揉み込んだ。
「……リゼリア……」
 快感に身を委ねるフォーガスの声は時間を追うごとに、私が絶頂するたびに甘くなっていく。
「君を、愛してるよ……」
「ふ……っ、んっ……ずるい……フォーガス……」
「そう……?」
 戯れるように、浅く、緩く抜き差しされてほんのわずか呼吸を整えた。
「だって、だめって言えなくなる……」
「言っていいんだよ。君が僕を甘やかすから、止まらなくなってるだけなんだから」
 顔を寄せてちゅっとキスをされる。
「……私も、フォーガスともっとくっついていたい……」
「だったらなにも問題はないね」
 彼が楽しげに笑うから、仕方ないかと思ってしまう。それを甘やかしていると彼は言うのだけれど、好きな人がうれしいなら私もうれしい。
「明日はそばにいてくれる?」
「ずっと僕の腕の中にいるといい」
 きっとそれはできないだろうとわかっていても、その返事だけで充分だ。
 指を絡めて手を繋ぎ、さらに繋がりを求めるように快楽に溺れ続けた。

(――つづきのお試し読みは各ストア様をご覧ください!)

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