作品情報

純真無垢な箱入り令嬢が護衛騎士のとんでもない性癖を開花させるまで

「君は一晩中、こうしてずーっと俺に苛められ続けるんだ」

あらすじ

「君は一晩中、こうしてずーっと俺に苛められ続けるんだ」

代々騎士団長を務めるエリート騎士家の末娘・クレア。彼女は過保護な三人の兄に恋路を邪魔され続け、溜め息ばかりこぼしていた。そんなある日、繊細で儚げながら美貌の青年・アランに出会う。クレアは胸ときめくものの、何故か兄たちが干渉してこないという異常事態に気付く。実はアランは、内密に兄たちから依頼を受けた「クレアの護衛」であった。表向きは、家に向けられている数々の恨みから守るというもの。しかし真実は――無意識に「苛められて喜ぶ体質」であるクレアを不純な男から守るという後ろ暗く淫靡な理由だった。そんな中、アランもまた、自分の中に「クレアを苛めたいという衝動」を宿してしまう。(やばい……! あの大きな胸を揉みしだいて、泣くまで苛めたい)果たしてクレアの恋の行方は?アランは自身の性癖を隠し続けることができるのか?

作品情報

作:在原千尋
絵:ぼんばべ

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7/18(金)ピッコマ様にて先行配信開始!(一部ストア様にて予約受付中!)

本文お試し読み

プロローグ

「んんっ、こんな明るい時間から、恥ずかしいですっ」
 爽やかな朝の日差しの差し込む執務室で、すっきりと片付いた重厚なマホガニー製のデスクの上に上半身をのせたクレアは、押し殺した悲鳴を上げていた。
 普段は襟の高いシャツを身につけ、首元まできっちりとボタンを閉じているというのに、このときは胸の下までボタンが外されていて、ゆさっと揺れる白い胸が冷たくなめらかな机上に押し付けられて潰れていた。
「クレアは、恥ずかしいのが好きだよね? すごく締まってるよ。このままガンガン突いたら、愛液をびしゃびしゃに滴らせてしまいそうだな。君のここは、快楽にすごく弱いから」
 背後に立ち、クレアの腰をがっちりと抱えて、小ぶりながら肉感のあるお尻に腰をバチンバチンと容赦なく打ち付けているのは、光に透ける金髪の青年アラン。
「だ、だめ、絨毯に染みができてしまいます……!」
「そうだね。執務室でいけないことをした証拠が残ってしまう。どうしようか」
 ぐっと体重をかけながら体を密着させるように倒し、アランはクレアの大きな胸に手を回して、両手で両方の胸をぎゅむっと摑むと、その力で上半身を持ち上げた。
 体が密着して、信じられないくらい深いところまでつながってしまう。
「きゃあああっ」
 蜜口は限界まで押し広げられて、みっしりと質量のあるものを咥えこまされていたが、濡れ光る剛直が出入りするたびに蜜が溢れて、ぱたぱた、と床に滴った。
「気づいてる? クレア、自分から腰を振ってるよ。もっと気持ちよくなりたいの?」
 胸の形が変わるほどに指が食い込み、剛直の差し込まれる角度が変わったことでさきほどとはまた違った場所を擦られて突かれたクレアは、堪らない刺激に悲鳴を上げ続ける。
「だーめ。誰かに気づかれるよ? こんな風に、仕事をする場所で胸を苛められて、後ろから獣みたいに俺に食いつかれて抱かれているところ、見られていいの?」
 かぷりと耳を甘噛みしながら、アランは低い声で囁く。「それとも」と。
「見せちゃおうか? 誰がいい?」
「だめっ。こんなの、アランさんだけです、他のひとはだめぇ……っ」
 くす、と耳元で笑ってから、アランはクレアを追い詰めるように、力強く腰の動きを再開した。激しく奥を穿ち、切っ先で最奥をぐりぐりと押して、熱い白濁を深いところに浴びせかける。
 クレアは、強く胸を握りしめられてうなじに歯を立てられて、痛みと快感の渦に翻弄されながら、声にならない悲鳴を上げて絶頂した。
「……っ! あぁっ……! 気持ちいい、です……! あぁぁ……アランさん……んっ」
 泡立つ白濁と愛液が混ざったものが、蜜口から肌を伝い、床に落ちていく。
 アランは無言のまま、クレアの上体を再び机に伏せさせた。力が抜けきったクレアはされるがままになりながら、はあはあと肩で呼吸して、息を整える。
 動きに沿って、白いお尻も揺れていた。目を細めてそれを見下ろしたアランは、手のひらで軽くぴしゃりと打った。
「んんっ」
 クレアはびっくりして、振り返ろうとする。アランは躊躇なく、いまだまったく力を失っていない男根を、はくはくと濡れてひくついている蜜口に押し当て、ねじこんだ。
「あんっ。い、いまはだめ……! ふたりとも、イッたのに……!」
 まだするのですか!? と、クレアは色めき立って抗議めいた声を上げたが、アランはもう一度ぴしゃりとクレアのお尻を手で打って、告げた。
「まだ時間はある。しっかり締めて、ここで俺のを飲み干すんだ。クレア、頑張れるよね?」
 挑みかかる腰使いはすでに激しいものとなっていて、クレアは喘ぐだけで返事ができない。
 パンパンと、肌がぶつかり合う打擲音が部屋に響き渡る。
「ああ……! そんなにしないでぇ……、変になっちゃう……」
 感極まってしまったクレアは、目からいっぱいの涙をこぼした。
 くす、とアランは品よく笑うと、クレアの耳元に唇を寄せて囁く。
「君はもう、戻れないくらい変わっているよ。自分でもわかっているんじゃないかな。気持ちいいことが好きで、俺に苛められるのが好き。強引にされればされるほど感じてしまって、もっともっとしたくなる。ちょっと痛くされるのも好きなんだよね? えっちだね」
「そんな……」
 頬を赤く染めて、クレアは横を向いた。
 その視線の先に、全身が映り込む大きな鏡があることに気づいてしまう。
 そこには、後ろからアランに組み付かれて、シャツからこぼれ落ちた胸を揉みしだかれながら逞しい肉棒で臀部を貫かれ、涙を流している自分の姿があった。
「や……っ、すごく……いやらしい……っ」
 クレアが喘ぎながら呟くと、アランも気づいて鏡を見る。にこりと、鏡越しにクレアに笑いかけると、クレアとつながったまま片足に手をかけて持ち上げて、鏡にそこを映した。
 ずちゃ、ずちゃ、と卑猥な水音を立てながら抜き差しされるものが晒されて、クレアは声にならない悲鳴を上げる。
「はは、すごい締め付け。ぎゅーって絡んできて、俺を気持ち良くしてくれてる。クレアは淫乱で快楽に弱くて、可愛いね。好きだよ」
 耳に噛みつきながら囁いて、アランはなおいっそう腰の動きを強めた。
 クレアは熱い吐息を零して喘ぎながら何度も絶頂し、そのたびにアランを締め付けて、濃密な精液を搾り取るのだった――

 ハッと、夢から目を覚ましたアランは、今まで目の前で繰り広げられていた出来事が、自分の頭の中で生み出された妄想だと気づく。
 現実のアランとクレアは、決してそのような淫猥な行為に及んだことはない。まだ。
 それなのに、あまりにも生々しい光景を思い描いてしまった。
(ごめんなさい、クレアさん。すごい罪悪感……!)
 起きがけだというのに動機が激しく、全身は火照っていて、血流は一点に集中していた。
 自分の体の状態に気づき、アランは「わぁぁ……」と小さく悲鳴を上げて、手で顔を覆う。
 その指の間から、呻き声をもらした。
「くっそ……。もとはといえば、あいつだ。俺の性癖を破壊しやがって、このやろう……。俺は女の子を苛めたいと思ったことなんて、ないのに」
 髪をかきむしり、寝返りを打って、どうにも収まらない体の熱を持て余しながら、恨み言を口にする。
「許さない……。俺をこんな……変にして……ふざけるなよ」
 妄想の中では、アランはクレアに「もう戻れない」と囁いていた。
 本当にひどい男だと、自分のことながらに思った。
(戻れるなら戻りたいのは俺も同じだよ。くっ)
 けれど、妄想の中で清楚な巨乳美女を苛める喜びを「知る前」には、もう戻れない予感もたしかにある。
 まだ一日が始まる前だというのに、すでにげっそりと疲れ切った顔で、アランは深い溜め息をつくのだった。

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